安川雅史のカウンセリング事例
全国ICTカウンセラー協会
安川雅史
本間由梨絵(仮名)(25歳)
由梨絵の父は、7年前に過労で他界した。由梨絵は、その年、薬科大学に合格するが、入学式は、行ったが、翌日から学校には通わなくなった。いろいろなバイトにチャレンジするが、まったく長続きせず、家にこもる時間が長くなってきた。また、過食と拒食を繰り返し、163センチ、36キロまで体重が落ちた。由梨絵は、テレビで摂食障害の番組をやっていたのを見て、そこに出ていた専門医の病院に行きたいと、北海道から、東京まで毎週、飛行機で母親と通院することになった。しかし、2年たってもまったく良くなる気配が見られなく、母親から、全国webカウンセリング協議会の安川雅史のカウンセリングを受けさせてほしいとの申し出があった。
由梨絵の食事は、おはしにご飯、一掴みと、おかず一掴みだけだった。しかし、由梨絵には、まったく満腹感がなかった。カウンセリングでは、いつもどおり、一掴みご飯を食べてから、いったん台所にさげ、少し時間をおいてから、また、テーブルに食事を持ってきて「いただきます」をしてご飯を食べる練習をしていった。安川のカウンセリングは、必ず、1日の日記と夢日記を書いてもらっているが、これは、カウンセリング以外の日の本人の状況を見るうえで極めて有効である。夢の中にはよくお父さんが出てきた。由梨絵さんが見た夢のひとつを紹介する。由梨絵さん、お父さん、お母さんの3人で大型電気店に買い物に行き、お母さんは、別の階に買い物に行き、由梨絵さんとお父さんは、大型のプラズマテレビの前でずっと止まって見ていた。と言う夢だった。テレがつく言葉には、テレビ、テレホン(電話)、テレスコープ(望遠鏡)などがある。テレビを見ているとあたかも、すぐそばに画面の中の人がいるように感じる。電話をかけていても、すぐそばで人が話しているように感じる。望遠鏡で月や星をみると手を伸ばせば届くように感じる。電話は声だけ、望遠鏡は、姿・形しか見えないが、テレビは、姿も見え、声も聞こえるのである「遠く離れていても、お父さんは、ずっとあなたのそばにいるんだよ」と由梨絵さんに言うと「ワーッ」と泣き出し、その後、安心したような笑顔を浮かべた。由梨絵さんは、今まで食べたご飯の中で、お父さんと一緒に食べに行った〇〇屋のラーメンが一番おいしかったと言う話をしてくれたので、2人で目を閉じ、その頃にタイムスリップした。由梨絵さんの中にその頃の状況が鮮明に浮かんできて、父親と一緒に注文した、醤油ラーメンをスープまで残さずに飲んでしまった。味もしっかり思い出したとのことだった。イメージの中ではしっかり残さずに食べられたのである。今では、普通に食事が出来、由梨絵さんもカウンセラーになりたいとカウンセラー養成の学校に通っている。
■事例
「先生、うちの啓太(仮名)がお風呂に入ったんですよ。」と啓太の母親から、少し慌てたような電話があった。啓太は2年前から、ひきこもり、お風呂にも1年以上入らず、
着替えもしていなかったのだ。啓太の両親から、カウンセリングをお願いされ、両親のカウンセリングを始めて3ヵ月後のことだった。母親が買い物から帰ってくると、いつもの所に、母親が出しておいた、着替えと手紙がなくなっていた。洗濯籠の中に、啓太の下着が出ていて、お風呂場には、啓太がお風呂に入っていた形跡があった。「良かったですね。」と私が言うと、少し沈黙の後で「また、私は余計な、ひとことを言ってしまったんです。」と母親は言った。母親は、啓太に「お風呂に入ったんだ。お母さん、うれしいよ。でも、もっと、ゆっくり入ればよかったのに。まだ、首の所、汚れてるし、匂いもまだ、結構するよ。」と言ってしまったのだ。その時以来、また、啓太は、お風呂に入ることも、着替えをすることもしなくなってしまった。
■事例
大和田沙希(仮名)(14歳)のカウンセリングを始めてから、1ヶ月後、不登校だった、沙希は、中学校に通えるようになった。沙希のカウンセリングと、両親のカウンセリングは、時間を分けてやっていた。両親は、カウンセリングを受けてから、過干渉は、なくなったと言っていたが、沙希と母親が、カウンセリングを終えて、2人で帰る時に「心配なことがあったら連絡してね。メモするものあるかな?」と私が言うと、母親が、沙希の手提げカバンを覗き込み「ノートとペン持ってきてるでしょ。先生忙しいんだから、早く出しなさい」と沙希に言っているのである。沙希は、無言で、母親をにらみ返した。母親は、「過干渉はなくなった」と言っていたのだが・・・。
沙希は、元気になり、外出の機会も増えた。沙希は、母親に「新しい靴を買ってほしい」とお願いした。母親は笑顔で「じゃあ、今から、靴を買いに行こうか」と言うと、沙希は、大喜びだった。デパートの靴売り場で、沙希は気に入った赤い靴を見つけ、そこにずっと立っていた。沙希が見ていたのは39800円のブランド物の靴だった。しかし、母親は財布に20000円しか入れてこなかった。母親はあわてて「こっちに、かわいい靴があるよ。値段も手ごろだし、あんた、あんまり外出しないから、こっちの靴にしておきなさい」とつい言ってしまったのだ。沙希の顔は、みるみる険しくなり、黙って、ひとりで帰ってしまった。ここで、母親が「ごめんね。お母さん、今日、財布に2万円しか入れてきてないのよ」とか「お母さんのお金じゃ、ちょっと足りないから、お父さんに相談して、明日、買いにこようか?」と正直に言えば、沙希は、納得しただろう。仮に間に合わせのもので、代用したとしても、沙希に感謝の気持ちは、芽生えないのである。
安川雅史のカウンセリング事例
全国ICTカウンセラー協会
安川雅史
鈴木美里(仮名)は、父・母・兄の四人家族である。友達付き合いが小学生の頃から出来ず、被害妄想がひどく、中学校は養護学校に通う。高校には入学するが、一ヶ月で退学し、その後、家にこもる。この頃から部屋で一人で話をしたり「虫が、私の脳みその上を歩いている」と騒いだり、テレビを見ていても「自分のことを放送している」など変なことを言い始めた。両親は、精神科に美里を連れて行き、「統合失調症」と病名を言われ、薬物療法での治療が行われた。病院に通い始め、一年半がたった頃、母親は美里を連れて私のところに相談に来た。美里を見ていると、目がうつろで、少し前に私が話した内容もまったく覚えておらず、口もポカンと開けていることが多かった。パーキンソン病的な症状が出ていたのだ。本来であれば、統合失調症の場合、薬物療法を続ければ、私生活には、ほとんど支障はないはずなのだが、明らかに影響が出ていたことと、統合失調症でない子が統合失調症のクスリを飲むと、パーキンソン病になってしまうことから、母親と私で精神科に相談に行き、クスリを一時、やめてもらうことにした。その後、安川が、美里とカウンセリングをやっていく中で、美里の精神状態も安定し、大検(高校卒業程度認定試験)にも合格した。精神科の医者も、美里のあまりの変わりようにビックリし、全国webカウンセリング協議会に話を聞きにきた。「どうして、こんなに変わったのか教えてほしい」とのことだった。統合失調症のクスリを処方していたが、まったくよくならず、病院でも迷っていたとのことだった。本来であれば、統合失調症の子のカウンセリングは行わないが、美里の場合は、パーキンソン病的症状が出ていたことと、一年以上クスリを服用しても、まったくよくならないことから、医者とも相談の上、カウンセリングを行うことにしたが、もし、あのまま、美里がクスリを服用していたら。と考えると恐ろしい。現在、美里は、大学二年生だが、、大学は、一日も休まずに登校し、恋人も出来、充実した大学生活を送っている。
全国ICTカウンセラー協会
安川雅史
■小学一年の小桧山 孝雄(仮名)は、とても活発な子だったが、まわりの子とは、かなり違っていた。父母参観日に、担任の新任の女性の先生は、傘地蔵の話を取り上げた。「おじいさんは、吹雪の日にお地蔵さんに傘をかぶせてあげました。お地蔵さんは、おじいさんになんと言いましたか?」と先生が質問すると、みんな「はーい、はーい」と元気に手をあげた。先生は、孝雄を指名した。孝雄は、「もっと、きつく縛ってください」と答え、それに対して、先生は、一瞬、沈黙した後で、別の子を指名した。「ありがとう」と他の子が答えると、先生は、「はい、そうですね。みなさん、拍手」と笑顔で言った。孝雄の答えは、先生から無視されてしまった。孝雄のイメージでは、吹雪で風が強かったので、きつく縛ってもらわなければ、せっかくかぶせてもらった傘が飛んでしまう。と考えたのだ。しかし、若い担任の先生の頭の中には、「ありがとう」と言う答えしかなかったのだ。その数日後、図工の時間に生徒達は、自分の好きな絵を自由に描くことになった。孝雄は、空を飛んでいるカラスを描いた。先生は、生徒達の絵をひとりひとり見ながら巡回していた。孝雄の横に先生が来た時「孝雄君、この赤い鳥は、なんの鳥?」と質問した。孝雄は、「カラスだよ。先生」と答えた。先生は、クレヨンを持ち、「孝雄君、カラスは黒いのよ」と言いながら、カラスを黒く塗りつぶしてしまった。先生のマニュアルには、カラス=黒という答えしかなかったのだ。孝雄は、絵を家に持ち帰り、母親に見せると同時に涙があふれてきた。もし、先生が、「孝雄君、どうしてカラスが赤いのかな?」と質問すれば、「夕方、空を見ていたら、赤いカラスが飛んでいたよ」と答えていただろう。孝雄は、夕日で赤く映ったカラスを見たのだ。いろいろな、個性や考えを持った子がいるのだ。自分を尺度として考えないことが大切なのだ。まずは、相手を受け入れ、理解しようとつとめなければ、子どもの成長の芽を摘み取ってしまう。子どもが、ひきこもっている時も同じだ。いくら、親子であっても、まったく別な人物なのだ。まずは、自分を尺度とせず、今の子どもをそのまま、受け入れ子どもの気持ちを理解することが何よりも大切なのだ。
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ネット問題の専門家であるネットいじめの専門家の安川雅史氏と東北大学教授の川島隆太氏の監修によるパンフレット。ネット依存やネットいじめなどの事例によりインターネット利用の危険性を示すとともに次の3つの対策について周知啓発します。